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2021.04.09

JFAアカデミー、再び聖地からの挑戦。福島で10年ぶり再開。

日本サッカー協会が将来のサッカー界を担う選手を育成しようと15年前に設置し、震災と原発事故のあと活動拠点を静岡県に移していた「JFAアカデミー福島」。原発事故の収束と廃炉に向けた作業の拠点となったJヴィレッジが除染を終えて営業を再開し、福島県側の受け入れ体制も整ったことから、今年度から段階的に活動拠点を福島に戻すことになり、6日、全国から集まった中学1年生の男子選手19人が出席して入行式が行われました。
入校生を代表して福島市出身の田村悠真(はるま)さんが「どんな時も前向きに困難を乗り越えたい。3年間で心のたくましさを身に付けたい。また、目標にされる選手になり、僕たちが活躍することで福島のみなさんを勇気づけます」と決意を語った。
アカデミーではサッカーの技術指導だけではなく、原発事故で避難を経験した住民との交流や、震災記録施設などを訪問する機会が設けられており、サッカー以外のことも積極的に学ぶことで人間的な成長も期待される。

 

日本サッカー協会・田嶋会長 コメント

入校式には、JFAアカデミー福島を運営する日本サッカー協会の田嶋幸三会長も出席した。式後に取材に応じ「必ずここに戻ってくる決意だった。社会に貢献できる人材を育てたい」と語った。

―10年ぶりに本県で活動を再開した。率直な思いを。

「『ただいま』と言いたい。温かく迎えてくれた福島県の皆さんに感謝している。これからも応援してもらいながら、子どもたちの成長を後押ししていく」

―どんな人材を育てたいのか。
「もちろん、日本代表としてワールドカップで活躍する選手になってほしい。しかし、そう簡単ではない。ただ、夢を追い続ける中でどんなことにでも対応し乗り越えられる人間に成長してほしい。社会のために貢献できる人材を育てたい」

―Jヴィレッジへの思いと今後の展望は。
「復興し10年前よりも素晴らしい場所になった。協会としてシニア世代や女性を対象としたさまざまな大会を招致し、サッカーで笑顔になれる場所にしたい」

JFA田嶋幸三会長は取材に対し「必ずここに戻ってくる決意だった。Jヴィレッジにさまざまな大会を誘致し、多くの人が集える場所にしたい」と述べた。